北陸新幹線は、新潟、金沢、敦賀などの上信越・北陸地方を経由して東京〜大阪を結ぶ計画の新幹線です。
2024年3月に金沢~敦賀間が開業され現在は東京〜敦賀間で営業されています。
運営しているのは上越妙高以東がJR東日本、上越妙高以西がJR西日本となっています。
新幹線の路線の中で運営している会社が変わったり、電気の周波数が変わったりと、珍しい特徴の多い路線です。
そんな北陸新幹線を利用する際に気になる予約や空席照会の方法を紹介していきます。
北陸新幹線の駅は?
北陸新幹線は東京から走っていますが、厳密に言うと東京・上野は東北新幹線、大宮〜本庄早稲田は上越新幹線という扱いになっています。
そのため、北陸新幹線の駅は
- 高崎(たかさき)
- 安中榛名(あんなかはるな)
- 軽井沢(かるいざわ)
- 佐久平(さくだいら)
- 上田(うえだ)
- 長野(ながの)
- 飯山(いいやま)
- 上越妙高(じょうえつみょうこう)
- 糸魚川(いといがわ)
- 黒部宇奈月温泉(くろべうなづきおんせん)
- 富山(とやま)
- 新高岡(しんたかおか)
- 金沢(かなざわ)
- 小松※(こまつ)
- 加賀温泉※(かがおんせん)
- 芦原温泉※(あわらおんせん)
- 福井(ふくい)
- 越前たけふ※(えちぜんたけふ)
- 敦賀(つるが)
の19駅となります。(金沢~敦賀間は2024年3月16日開業)
太字は主要駅で、最速達のかがやきが停車する駅でもあります。小松、加賀温泉、芦原温泉、越前たけふは一部の列車のみの停車。
また、高崎〜上越妙高はJR東日本、上越妙高〜敦賀はJR西日本の駅となります。
東北新幹線・上越新幹線の線路を一部の区間で走行していますが、案内上はこれらの区間でも「北陸新幹線」と表示されます。
北陸新幹線の時刻表が知りたい!
北陸新幹線の公式の時刻表は、JRおでかけネットで確認することができます。
JRおでかけネットの場合、駅ごとの時刻表と乗降駅を選んでその条件に合う時刻を表示してくれるサービスの2通りが利用できます。
また、きっぷるでは時刻検索のあと、ご希望の列車に空席があればそのまま予約することができます。
ここから、これらのサービスの利用方法を解説していきます。
JRおでかけネットで検索する
駅ごとの時刻表を検索する場合は、
- 「駅情報・路線図」の検索フォームに乗車駅を入力する
- 検索結果の駅名を選択
- 「時刻表」タブの乗車日、乗車する方面を選択
といった方法で簡単に調べられます。
列車の時刻をクリックすると、その列車の停車駅や各駅での発着時刻、発着ホーム、車両設備が表示されます。
出発・到着駅が決まっている場合は、
- 「時刻・運賃検索(マイ・ダイヤ)」の検索フォームに出発・到着駅を入力する
- 正しい出発・到着駅、ご利用日時、座席条件を選ぶ
- 利用列車は新幹線のみにチェックを入れ、希望があれば「さらに条件を設定する」の項目を設定する
といった方法で調べれば、所要時間や運賃、発着ホームが表示されます。
また、出発駅の駅時刻表をクリックすると、先ほどの方法で調べられる時刻表にリンクします。
新幹線予約サイトきっぷるで検索する
新幹線予約サイトきっぷるではシステムの都合上検索できるのはご予約可能な1ヶ月先までの時刻となりますが、時刻検索のあと続けて予約ができるため便利です。
- 利用路線で「北陸新幹線」を選択する
- 乗車駅・降車駅、利用日時、利用人数を選択する
- 「空席照会・予約」ボタンをクリック
ご希望の列車に空席があれば、そのまま予約していただけます。
ぜひご利用ください!
北陸新幹線の予約はいつからできる?
新幹線の予約が始まるのは、乗車日の1ヶ月前の朝10時となります。
みどりの窓口とネット予約、どちらを選んでも基本的には同じです。
乗車日の1ヶ月前というのは1ヶ月前の同じ日のことを指しますが、1ヶ月前に同じ日がない場合は同じ月の1日になります。
- 乗車日が3月1日の場合、予約開始は2月1日
- 乗車日が5月31日(前月に同じ日がない)の場合、予約開始は5月1日
注意点として、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの繁忙期に乗車する場合は、予約開始日に7割近くの座席が埋まってしまいます。
これらの日程に乗車する場合は、特に予約開始日には注意が必要です。
なお、新幹線予約サイトきっぷるではシステムの都合上、予約が可能となるのは乗車日の1ヶ月前の朝10時ではなく、乗車日の1ヶ月前の朝11時となっています。
ご了承ください。
北陸新幹線で空席の位置を調べる方法は?
新幹線予約サイトきっぷるでは、空席の有無は調べられますが、お客様自身で座席を選ぶことができないため空席の位置までは調べることができません。
空席の有無を調べるだけなら「JRサイバーステーション」というサイトもありますが、空席の位置を調べたい場合は別の方法を利用しなければなりません。
北陸新幹線の空席の位置は、JR東日本が提供する「えきねっと」またはJR西日本が提供する「e5489」で調べることができます。
しかし、どちらのサービスも予約時の座席選択画面で空席の位置がわかるという仕様になっているため、空席の位置を調べるだけでも会員登録を要求されます。
幸いどちらのサイトも登録時にクレジットカードを要求されませんが、もし続けて予約したい場合は後述の予約方法の差からe5489を利用した方が使いやすいと思われます。
北陸新幹線の主な予約方法
北陸新幹線の駅(みどりの窓口)で予約
北陸新幹線のきっぷは、駅にあるみどりの窓口または指定席券売機で購入することができます。
ネット予約のきっぷの受け取りなどで混雑することはありますが、みどりの窓口の場合は質問をしながら購入できますので、新幹線の利用について不安がある方はこちらの方法をオススメします。
インターネットで予約
北陸新幹線のきっぷをJR公式の予約サイトで購入するなら、えきねっとかe5489を利用することになります。
2020年3月に始まった新幹線eチケットサービスでは、えきねっと・e5489問わずチケットレスで乗車できるようになりました。
ただし、ICカードやモバイルSuicaがない場合はきっぷを駅まで取りに行かなければなりません。
とくにえきねっとは決済方法がクレジットカードのみとなっており、きっぷを受け取れる駅がJR東日本の区間と北陸新幹線の区間に限られています。
きっぷを駅まで受け取りに行く場合は注意が必要です。
支払い方法はクレジットカードでも可能で、銀行振込やコンビニ決済なども利用できます。ぜひご利用ください。
北陸新幹線の料金は?
新幹線の切符を購入するときの料金は、「乗車券」と「特急券」の金額の合計になります。
そのうちの「乗車券」は在来線を利用するときと同じもので、その金額は移動距離によって変わってくる運賃となります。
「特急券」は新幹線や特急などの速く移動できる列車を利用する際にかかる特急料金です。
金額は利用する座席のグレードによって変わり、
- 基本の特急料金は「自由席特急券」
- 指定席を利用する場合は自由席特急券より少し高くなる「指定席特急券」
- グリーン車を利用する場合はグリーン料金が加算された「指定席特急券・グリーン券」
- グランクラスを利用する場合は、グリーン料金より約5000円ほど高くなる「指定席特急券・グリーン券(グランクラス)」
といった種類があります。
詳しい金額や子供料金の条件などは当サイトで紹介していますので、ぜひご参考ください。
北陸新幹線でWiFiは使える?
北陸新幹線では、全ての列車でWiFiが利用可能です。
また、北陸新幹線ではほぼ同じ外観・設備の2種類の列車が運用されています。
E7系はJR東日本(East)、W7系はJR西日本(West)が所有しており、会社が違うためSSID(アクセスポイント)の名前も異なります。
登録方法に若干の差があるため、乗車した車両のステッカーをご確認ください。
どちらのWiFiも一度の利用時間は3時間で1日に何度でも利用できますが、トンネルや送電系統が切り替わる区間でWiFiが途切れてしまうことがあります。
ご注意ください。
北陸新幹線「E7系」のWiFiの使い方
- 端末のWiFi設定画面で、「JR-EAST FREE Wi-Fi」という名前のSSIDを選ぶ
- 自動的に表示されたページの「インターネットに接続する」をクリック
- メールアドレスを登録
北陸新幹線「W7系」のWiFiの使い方
- 端末のWiFi設定画面で、「JR-WEST FREE Wi-Fi」という名前のSSIDを選ぶ
- 自動的に表示されたページの「インターネットに接続する」をクリック
- メールアドレス、またはLINEやTwitterなどのSNSで登録
北陸新幹線で車内販売はある?グランクラスの営業は?
北陸新幹線では、「かがやき」「はくたか」で車内販売を行なっています。「つるぎ」「あさま」は車内販売がありません。
しかし、2019年7月1日より取扱品目の見直しが行われ、弁当、サンドウィッチ、お土産や雑貨などが取り扱い終了となっており、ホットコーヒー、ペットボトル飲料やアルコール類、菓子・つまみ類の販売となります。
なお、「かがやき」で営業されているグランクラスのサービスについてはこれ以降も継続されています。「はくたか」はシートのみでアテンダント、軽食やドリンクなどのサービスはありません。
詳しいサービス内容については、こちらの記事をご確認ください。
北陸新幹線の延伸2024年3月16日に開業!その影響は?
北陸新幹線は2024年3月16日に金沢以西が延伸され、現在は東京〜敦賀間の運行となっています。
敦賀から京都・大阪への区間は2017年にルートが確定しましたが、予算が確保できておらず開業は2040年代になると言われています。
北陸新幹線が敦賀まで延伸!どこに止まるようになった?
2024年3月北陸新幹線が敦賀まで延伸し、金沢以西に以下の駅が加わりました。
- 小松(こまつ)
- 加賀温泉(かがおんせん)
- 芦原温泉(あわらおんせん)
- 福井(ふくい)
- 越前たけふ(えちぜんたけふ)
- 敦賀(つるが)
小松は北陸新幹線の開業前から空港拠点として有名です。
空路の利用者は北陸新幹線の開業で減ったとはいえ、首都圏から北陸地方、特に温泉街へのアクセスの選択肢が増えたというのはありがたいですね。
北陸新幹線の延伸によってサンダーバードやしらさぎの営業距離が短縮!
北陸新幹線の延伸によって、一番影響を受けるのは在来線特急であるサンダーバード、しらさぎです。
これまで、大阪~金沢間はサンダーバード、名古屋~金沢間はしらさぎが運行していましたが、今回の延伸によって、敦賀~金沢間のサンダーバードとしらさぎは廃止され、大阪、名古屋から金沢へ向かう場合は敦賀にて乗り換えが必要になりました。
これは2015年に北陸新幹線の長野~金沢間が開業された際、金沢~富山・魚津間が廃止され、大阪から富山に行く際に、金沢での乗り換えにわずらわしさを感じた人が多かったように、今回の廃止に伴い、同様の問題が発生することが考えられます。
しかし、サンダーバード、しらさぎともに、敦賀までの運行本数は変わらず、「つるぎ」が敦賀まで延伸され、敦賀での接続に合わせて運転を行うため、スムーズに乗り換えができるように配慮がされています。
下の表は、新幹線利用時の乗車時間と、これまでの在来線特急利用時との短縮時間をまとめた表です。
見てわかる通り、福井までの場合、乗り換えのわずらわしさが増えたにも関わらず、短縮時間が3分と延伸による恩恵が受けれないどころか、特急料金が高くなって、不便になる区間もあり、早く大阪までの延伸が待たれるところですね。
区間 | 乗車時間 | 特急利用時との差 |
---|---|---|
大阪~福井 | 1時間44分 | 3分短縮 |
大阪~金沢 | 2時間9分 | 22分短縮 |
大阪~富山 | 2時間35分 | 29分短縮 |
名古屋~福井 | 1時間33分 | 3分短縮 |
名古屋~金沢 | 2時間9分 | 16分短縮 |
名古屋~富山 | 2時間35分 | 23分短縮 |
北陸新幹線の謎!?「つるぎ」は延伸されるのか
北陸新幹線には、金沢〜富山間のみで運行されている「つるぎ」という種別があるのはご存知でしょうか?
たった3駅なのに、なぜ運行されているんだろう?と思った方も多いのではないでしょうか。
かくいう筆者も、つるぎという新幹線は何のために設定されているんだろうと思っていました。
さて、この区間ですが……先ほど述べた「北陸新幹線開業により廃止されたサンダーバードの区間」と一致しています。
つまり、つるぎは富山まで直通運転しなくなったサンダーバードの代わりに設定されたシャトル新幹線なのです。
よって北陸新幹線の敦賀まで延伸されるタイミングで、つるぎも敦賀まで延伸され、サンダーバード、しらさぎとの接続に合わせて25往復運転しており、スムーズに乗り換えができるように配慮されています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
北陸新幹線は複数の会社をまたいで営業されているということで、利用方法は少し複雑に感じたかもしれません。
今回の内容をまとめてみます。
- 北陸新幹線の予約は1ヶ月前の同じ日から
- 空席の位置を調べるならe5489で
- スムーズな予約は新幹線予約サイトきっぷるで!
- WiFiはほとんどの列車で使える
- 車内販売やグランクラスは「かがやき」「はくたか」で営業
- 2024年3月に北陸新幹線の延伸で、東京〜敦賀間が開業、便利になる区間がある一方、一部利用区間では時間短縮の影響をそこまで受けられない区間もある。
以上、北陸新幹線の基本情報でした!